雨の中を走ってきた

ムーミン谷の十一月』の中に、自分が嫌になったヘムレンさんがふと思い立って、ムーミン一家の家に雨にびしょぬれになりながら歩いていくシーンがある。これを初めて読んだ時、一度やってみたいな〜と思っていたのだが、私もふと思い立って雨の中歩いて(いや、正確には走って)みた。

実際にやってみて、思ったことは2つ。

  • 目に雨が入って先が見にくい

当然のことだが、雨粒が目に入る。そしてこれが結構視界を遮る。

  • 人に見られると辛い

日が変わるくらいの時間でも、自宅の周りでは結構人が歩いている。そして当然皆さん傘を差しながら歩いているわけで、その中を雨に濡れながら傘やレインコートなしで走るのは、どう見ても浮いている。むしろ怪しい。特にスポーツ中の訳でもない20代後半の男が1人で走るのは絵にならない。実に痛々しい。

ということで、決してお薦めはしないが、走った後は多少気分は良くなった。なお、心を病んでいる訳ではありませんよ(実際には直前に私にとってはかなり辛いことがあって泣きそうだったのだが、それが起こる前から、今夜実行してみたいとは思っていた)。

ちなみに、『ムーミン谷の十一月』はムーミン童話の最終話だが、実はムーミン一家は出てこない! 代わりにヘムレンさんやらフィリフヨンカやらスナフキンやらミムラねえさん(ミーの姉)やらスクルッタおじさんやらが、やはりみんなムーミンの家に来て、ムーミン一家が不在の中で気ままに暮らす(まさにカオス)話で、個人的には一番好き。もっとも、他には『ムーミンパパ海へいく』(←こちらはムーミン一家が海を渡って島に移住したり、ムーミンママが心を病んだ(?)り…)しか読んでいないが。